目次
総合商社の年収の構成
基本的な給与テーブルは、以下の通り決定されます。
- 基本給
- 残業代
- ボーナス(基本、個人評価、業績連動など)
- 各種手当(別居手当、危険地手当など)
注目するべきは業績連動のボーナスについてです。
総合商社の間で基本給が大きく変わりませんが、ボーナスによって変化するため、業績の良い商社が相対的に高年収になります。
それでは、実例を踏まえて各社の実績を見ていきましょう。
総合商社の年収テーブル
2022年3月期の純利益(2021年4月1日~2022年3月31日)は9,375億円で、業界1位です。
- Unistyle:1,541万円。2020年度四季報をベースに算出
- Tamono Navi:1,893万円。2020年度の有価証券をベースに算出
- 就活の教科書:1,608万
- オープンワーク:1,324万円。一般職なども込。
2022年3月期の純利益(2021年4月1日~2022年3月31日)は9,147億円で、業界2位です。
- Unistyle:1,420万円。2020年度四季報をベースに算出
- Tamono Navi:1,672万円。2020年度の有価証券をベースに算出
- 就活の教科書:1,430万
- オープンワーク:1,273万円。一般職なども込。
2022年3月期の純利益(2021年4月1日~2022年3月31日)は8,202億円で、業界3位です。
- Unistyle:1,461万円。2020年度四季報をベースに算出
- Tamono Navi:1,836万円。2020年度の有価証券をベースに算出
- 就活の教科書:1,521万
- オープンワーク:1,159万円。一般職なども込。
2022年3月期の純利益(2021年4月1日~2022年3月31日)は4,636億円で、業界4位です。
- Unistyle:1,304万円。2020年度四季報をベースに算出
- Tamono Navi:1,530万円。2020年度の有価証券をベースに算出
- 就活の教科書:1,390万
- オープンワーク:1,175万円。一般職なども込。
2022年3月期の純利益(2021年4月1日~2022年3月31日)は4,243億円で、業界5位です。
- Unistyle:1,322万円。2020年度四季報をベースに算出
- Tamono Navi:1,345万円。2020年度の有価証券をベースに算出
- 就活の教科書:1,389万
- オープンワーク:1,069万円。一般職なども込。
総合商社の初任給について
総合商社の初任給は以下の通りです。(学部卒/院卒)
- 三菱商事:25.5万円/29.0万円
- 三井物産:25.5万円/29.0万円
- 伊藤忠商事:25.5万円/29.0万円
- 住友商事:25.5万円/29.0万円
- 丸紅:24.0万円/27.5万円
学部卒と院卒では給与テーブルのスタートラインが異なるため、ボーナスや2年目以降の年収にも影響します。
したがって、『2年目なのに異様に年収が高いな、、、』という商社マンは院卒である可能性が高いです。
総合商社の手当について(残業・駐在手当)
細かい試算は不明ですが、大体残業代は1.5倍程度と言われています。
通常時の時給と変わらないため、残業で稼ぐことは正直微妙な考え方だと言えますね。
ちなみに、各総合商社の残業時間は以下の通りです(オープンワーク参照)
- 三菱商事:38.3h
- 三井物産:29.6h
- 伊藤忠商事:41.4h
- 住友商事:35.6h
- 丸紅:33.4h
総合商社は駐在すると手当(駐在手当・危険地手当・別居手当等)がつくことで大きく年収が跳ね上がります(1.5-2.5倍)。
その際、駐在で考えるべきポイントは駐在期間と駐在先です。
総合商社は駐在している期間にがっつり稼ぐことが基本であり、駐在へ行く期間は以下の通りです。
- 研修として駐在:3-6ヶ月間(1-2年目)
- トレーニング期間:1-2年間(3-7年目)
- がっつり駐在:2-5年間(8年目以降)
駐在には駐在手当に加え、駐在地域によっても手当が発生します。
ニューヨークなどの安全で住み良い都市には手当は発生しませんが、紛争地域・治安が悪いエリアが手当の対象になります。
地域の危険度によってもランク付けがされており、危険度がより高まると、一層手当が高額となります。
危険地は沢山ある&各商社毎に異なるため一括りにできないですが、以下のような国があるようです。
- 防弾チョッキを着て日常生活を過ごす中東の国
- 娯楽がキャバレーと酒しかない辺境の北国
また、以下のYoutubeにて危険地手当の話がされているのでよかったら視聴してみください。
動画のポイントを抜粋すると、以下の通り年収がアップするそうです。
- 危険地に行くと3-4割年収がアップ
- アフリカなどの本当にやばい国だと8割年収アップ
年次別の年収
目安としてですが、年収のレンジについてご紹介できればと思います。
Twitterで出回っている給与レンジに対して現役の総合商社マンがレビューしていきます。
最近(2020以降)は業績が良いので、夏ボーナス300万弱はあり得えますね。
ただし、総合商社毎に夏と冬で比重が異なるので、夏に300をもらえたら冬は減額するだろうなと。
また、学部卒か院卒でも年収レンジが異なるため、総合商社2年目の全員が夏に300もらえるわけではなさそうです。
2年目の年収ですね。的を得ているツイートだと思います。
総合商社勤務であれば、2年目700万円は割と妥当な気がします。
年収1,560万円は三菱・(資源が跳ねた時の)三井物産30代前半、住友・丸紅の30代中盤くらいのイメージです。
上記がTwitterからの引用です。総じて高給ですが、情報の一部を切り取っているせいで多少上に見られがちな印象を持ちました。
直近の人事制度変更で、管理監督者クラスの基準年俸は300万円以上アップ。資源バブルも重なり、今年は35歳総合職で、ほぼ全員が1900万円超になる見通し。
資源バブルでボーナス倍増の三菱商事、35歳1900万円超に
三菱が35歳で1,900万円は妥当でしょう。
一般職は詳しくありませんが、twitterに転がっている情報を掲載します。
激務だから高給なのか?
総合商社の年収の高さは労働時間の長さだけではありません。
上図の通り、総合商社の時給は非常に高く、トップ10に総合商社4社がランクインしています。
- 三菱商事:7,664円
- 三井物産:7,119円
- 伊藤忠商事:7,350円
- 住友商事:6,254円
- 丸紅:5,613円
したがって、長時間労働だからお給料が良いというよりも、単純な時給単価が高いことがわかります。
まとめ
まとめると、総合商社の年収は以下の通りです。
- 初任給:400-450万円
- 2年目で700万円、そこから100万円ずつ上昇
- 20代後半に1,000万円、30歳で1,200、35歳で1,500-1,900万
- 駐在へ行くと年収が1.5-2.5倍になる
一方で、以下が2021年版の日本の平均年収です。相対的に見ると、総合商社の年収は高いと言えそうですね。